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福永伸 様
2005-09-16 17:35:44

印刷の上がりについての質問

急ぎの印刷ありがとうございます。予定どうり到着しました。
個展用のDMをお願いしたのですが、写真の印刷について質問があります。
私の作ったデータ(CMYK-Japan Color coated, Photoshop ESPを
Illustrator CS にLink で配置) と印刷の上がりの調子がかなり違います。
印刷の方は、私のデータ(Epson PX-G5000で写真用紙にプリントしたもの)と比較して、ハイライト側に偏って、ハイキートーンになっています。
まるでハーフトーンからハイライト側にしかデータがないように感じます。
モニタ上での調子は、Epsonで印刷したものとほぼ一致しています。
私のデータがおかしいのでしょうか?
それとも版を作る行程でも問題でしょうか?
本来なら、CD-Rにプリントのサンプルを付けて入稿するのがいいのでしょうが、
どうしてこんなに調子が違うのか、原因を教えてください。
OSはMac OSX 10.3.9 を使用しております。

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タケムラ@京都店長
2005-09-16 23:02:31

Re: 印刷の上がりについての質問

GR@PHIC掲示板へようこそ!


> 急ぎの印刷ありがとうございます。予定どうり到着しました。
> 個展用のDMをお願いしたのですが、写真の印刷について質問があります。
> 私の作ったデータ(CMYK-Japan Color coated, Photoshop ESPを
> Illustrator CS にLink で配置) と印刷の上がりの調子がかなり違います。
> 印刷の方は、私のデータ(Epson PX-G5000で写真用紙にプリントしたもの)と
> 比較して、ハイライト側に偏って、ハイキートーンになっています。
> まるでハーフトーンからハイライト側にしかデータがないように感じます。
> モニタ上での調子は、Epsonで印刷したものとほぼ一致しています。
> 私のデータがおかしいのでしょうか?
> それとも版を作る行程でも問題でしょうか?
> 本来なら、CD?Rにプリントのサンプルを付けて入稿するのがいいのでしょうが、
> どうしてこんなに調子が違うのか、原因を教えてください。
> OSはMac OSX 10.3.9 を使用しております。

ご質問いただきありがとうございます。
印刷結果におきましてご満足いただくものがご提供できなかったことを
まずはお詫び申し上げます。

仰せの印刷物につきましては、
弊社に予備が残っておりましたので確認させていただきました。
ご入稿いただいたデータと印刷物とを比較させていただきましたが、
結論から申し上げますとデータ通りの印刷結果でございました。
疑問に思われている部分を考えて見たところ、以下の事象が気にかかってきましたので、
少し長文となりますがご案内申し上げます。

比較対象とされたEpson PX-G5000はネットにおいても確認させていただきましたが、
顔料インクを使用した高品質のインクジェットプリンタで
専用の写真用紙へプリントするときれいな印刷が行える
かなり高級な仕様のものとお見受け致しました。
ただ、弊社におけるオフセット印刷ではプロセスカラーと呼ばれる
シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの4色で再現されるのに対して、
PX-G5000では
プロセスカラー+レッド+ブルー+マットブラック+フォトブラック+グロス
といった補色の4色がプラスされることで8色での印刷となります。
プロセスカラーに4色の補色が加えられますので、
レッドとブルーが補色となることで彩度は高まり
シャドー部分においてはマットブラックとフォトブラックがプラスされることで
よりしまった印刷結果が得られるのではないかと存じます。
加えて写真用紙にプリントされているとのことなので、
どうしても色彩的には鮮やかな色合いで表現されてしまうことは否めません。
8色で再現されるものを4色で再現することは物理的には不可能なので、
プロセスカラーのオフセット印刷と比較するのは難しいかと存じます。

また制作時にご使用いただいたプロファイルの
Japan Color 2001というのは日本の枚葉オフセット印刷機の印刷色標準規格で、
その中においてもJapan Color 2001 Coatedというのはコート紙を基準にした規格です。
この規格はかつて各社まちまちとなっている日本の印刷の基準を定めようという動きから
発しており、印刷を念頭において開発されている
アドビのIllustrator(9.0以上)、Photoshop(6.0以上)、InDesign(1.0以上)は
Japan Color 2001 Coatedのプロファイルが使用できるようになっております。
ただ、このプロファイルを使用したからといって
PX-G5000で印刷色と同じ色調が再現されるというものではなく、
Japan Color 2001 Coatedをターゲットに基準をおいている印刷システムや
同じくJapan Color 2001 Coatedをターゲットに調整された一部のレーザプリンタにおいて
ほぼ同じ色調にて再現することが可能となってくるものなのです。
プロファイルのご使用につきましては、
内容をご存じないとデータ上での色調や印刷結果に思わぬ影響を及ぼすこともございますので、
ご注意いただく必要がございますが、アドビのCreativeSuitesシリーズをご利用であれば、
カラー設定で『日本-Japan Color』を選択いただければ、
弊社における印刷につきましてはほぼ問題ないかと存じます。
なお、弊社の印刷色も基準色にはJapan Color 2001 Coatedをターゲットにおいております。

PX-G5000は写真印刷を行うにおいては色鮮やかな彩度にて印刷できる最適なプリンタですが、
色彩豊かなプリントに念頭をおいて開発されていることを鑑みると
ことオフセット印刷に合わせたプリントについては向いていないかもしれません。
印刷色のご確認にあたっては弊社にて印刷ご注文の際にオプションメニューとして
「プリンタカラープルーフ」という色校正が選択できますので、
色調が気になる印刷につきましてはご利用になることをおすすめ致します。
プリンタカラープルーフはカラーレーザプリンタからの出力で
オフセット印刷の出力方式とは異なりますが、
Japan Color 2001 Coatedをターゲットにおいて弊社印刷機の出力とマッチングされるような
チューニングが施されておりますので、
コート紙基準ではございますが、こと色調に関しましては
弊社の印刷出力とほぼ同じ色味にてご確認いただけるかと存じます。
カラープルーフにつきましては、以下のURLにおいてご紹介しておりますので、
よろしければご参照くださいませ。
http://www.graphic.jp/lineup/proof.html

本件につきましては、お電話にてご案内差し上げるつもりだったのですが、
ご返事が遅くなってしまったこともあり、まずは掲示板にてご返信申し上げます。

これからもGR@PHICをよろしくお願い申し上げます。

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