データ作成時の注意点
その他 複雑なパスや効果(ラスタライズの方法)
複雑なパスや効果を使用したオブジェクトは、データが重くなる原因となるほか、印刷時に意図しない仕上がりになることがあるため、「ラスタライズ」することをおすすめします。
スマートチェック・ダイレクト入稿・PDF入稿をご利用の場合、自動データチェックや校正画像のダウンロード時に、処理に時間がかかる原因となることがあります。
〈複雑なパスや効果を使用したオブジェクトの例〉
- 飾り罫線やジグザグ模様
- 細かな模様が連続したオブジェクト
- ドロップシャドウやぼかしなどの透明効果を多用したオブジェクト
パスが非常に多い
(ブラシストロークの多用など)
細かな模様が多い
(スウォッチのパターン含む)
透明効果を多用
(ドロップシャドウやぼかしなど)
ラスタライズとは
ラスタライズは、複雑なパスや効果を使用したオブジェクトを1つの画像データ(ビットマップ形式)に変換する処理です。オブジェクトの編集はできなくなりますが、ラスタライズによってデータがシンプルになり、印刷時のトラブルを防ぐことができます。
〈細かな模様が連続したオブジェクトのラスタライズ例〉
ラスタライズ前
ラスタライズ後
〈透明効果を多用したオブジェクトのラスタライズ例〉
ラスタライズ前
ラスタライズ後
ラスタライズの手順
ラスタライズ前の確認事項
- ロックされているレイヤーやオブジェクトがある場合は、解除してください。
- レイヤー・オブジェクトの上下関係に注意してください。
【透明効果を使用している場合】
- ドキュメントのラスタライズ効果設定を適切な数値に設定してください。
- ドキュメントのラスタライズ効果設定について
ラスタライズすると編集できなくなるため、別名で保存し、元のデータを残しておくことをおすすめします。
1オブジェクトを選択し、メニューバーから「ラスタライズ」を選択
メニューバーから「オブジェクト」→「ラスタライズ」を選択してください。
2ラスタライズの設定
ダイアログボックスで以下のように設定してください。
- カラーモード:ドキュメントのカラーモードに合わせて選択
- 解像度:400ppi
- 容量が大きくなったり、処理に時間がかかる場合は、設定を「300~350ppi」程度に下げるか、オブジェクトの選択範囲を分けて個別にラスタライズしてください。
- 背景:透明
- アンチエイリアス:アートに最適(スーパーサンプリング)
- 特色を保持:チェックを外す
〈ドキュメントのカラーモードがCMYKカラーの場合の例〉
設定が完了したら「OK」ボタンを押してください。選択したオブジェクトにラスタライズが適用されます。
ラスタライズ後の確認事項
- ラスタライズ前と後で、内容に相違がないか確認してください。
- ラスタライズ後の画像は拡大すると粗くなるため、注意してください。